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2018年08月18日

フォローアップセミナーのフォローアップ

先日のフォローアップセミナーには,暑い中での開催にも関わらず多くの方に参加して頂きました.この場であらためて感謝いたします.今回は読者限定セミナーという性格から先着順にはしたくなかったので,SAS社の営業さんから開催案内をしてもらうことにしました.このためか,蓋を開けてみれば予想よりも業界が偏ってしまいました.今後,同じセミナーを別の分野の皆さん対象に広げていく予定ですので,その機会があればぜひおいで下さい.それと第5講を対象とした今回の続きのセミナーは必ずやります.今度はもっとゆっくり時間を掛けて,懇親会の場で公開事例相談などをやるという案も出ていますので,実現したらお互い有意義なイベントになりそうです.
セミナー後に,当日使用したファイルを社内で配布してもよいかというお問い合わせをいただきましたが,本書購入者限定で(面倒おかけして恐縮ですが)個々にオーム社のサイトからダウンロードして頂くというサポートファイルと同じ扱いでお願いいたします.但し,第3講で使用したファイルは,当日お話ししたように没原稿のためのファイルなのでどこにもアップロードされていません.そこで今回のセミナーに参加できなかった方でご希望の方は連絡していただければ直接ファイルをお送りします.
当日使用したパワーポイントファイルを復習のために配布してほしいというお問い合わせもいただきました.本書のフォローアップセミナーということでテキスト持参で参加していただいているので,そもそも配布を資料はないはずだったのです.ところが,前日になって急遽,本書のドラフト段階で没にした内容をお話ししようと思い立ち,結果として第3講では配布資料を用意したほうが良かったかもしれません.とはいえ,私がセミナーで使っているスライドはAppleのKeynoteで作成しているので,そもそもMacユーザーでなければ開くことはできませんし,クラウド上で作業している関係で,私のMacでなければ開ないように暗号化されているのでそのまま配布しても役に立ちません.復習したいというかたがいらっしゃいましたら,コメントでお知らせください,何らかの方法を検討します.
ただ,当日の資料そのものは既に消去してしまっています.わたしはこのようなセミナーは一期一会のものであるべきと考えていて,資料の使い回しはできるだけしないようにしています.もちろん,一から作成するというわけではなく,ストックしているスライドから受講者の顔を思い浮かべてそれに見合うスライドを選択して,一つにまとめてから加筆・修正を加えています.そもそもパワーポイントが使いこなせない性質なので,いろいろと工夫して今のような流儀に落ち着きました.パワーポイントについてはいろいろと思うところあり,やはり没にした原稿の「ひとやすみ」にも書いた記憶があるので,そのうちブログに掲載します.
さて,セミナー講師の経験からわかるのですが,今回のセミナーでは皆様熱心に聞いてくださりました.一澤帆布のことをお話しした際に女性の方だったと思うのですが,「いい言葉だな」という感想を言ってくださったことが嬉しかったです.この場で改めて紹介しますが,一澤帆布というのは京都の有名な帆布鞄の老舗で,そこのHPに「私たちの工房には製造マニュアルがありません。製造マニュアルに頼ると、人の知恵と工夫が生まれないからです。」と書かれているのです.実戦ではマニュアルは役に立たないどころか,技術者の熱意をスポイルするというわたしの考えに合致するものです.
本書では「問題解決の手引き」と称したこともあって(注意深く抽象的には書きましたけれど)問題解決のマニュアル的な捉えたかをする人もいるので,この点はフォローアップセミナーではぜひ強調しようと思っていました.斉藤一の言葉も紹介しました.斎藤一をご存知の方が何名かいらっしゃいましたが,新選組の三番組組長で剣の腕は沖田総司と双璧をなし,永倉新八をして「斎藤は無敵の剣」と語らしめたという人物です.明治政府の人材の薄さ故か懐の広さ故かはわかりませんが,かつての仇とはいえ彼は後年警視庁で警部にまで重用されるのですが,真剣での斬り合いで語ったと言う言葉が残っています.「どうもこの真剣での斬り合いというものは,敵がこう斬りこんで来たら,それをこう払っておいて,そのすきにこう斬りこんで行くなどという事は出来るものではなく,夢中になって斬り合うのです.」司馬遼太郎の新撰組血風録が好きなわたしのセミナーではよく近藤勇などが出てきます.
誤解の無いように補足しますとマニュアルがダメだ不要だと言っているわけでは無いのです.マニュアルはその背後にある考えを理解せずに使うべきでは無いという意見です.また,背後にある考えを理解しないうちはマニュアルは書くべきでは無いということです.この話は後日することにして,本日はここまで.それでは.

2018年07月07日

フォローアップセミナー

以前この場でお知らせしたと記憶しているのですが,「統計的問題解決入門」のフォローアップセミナーを開催します.PCを持参していただくセミナーなので,3人がけの机一つに最大2名とした都合で定員が限られています.現時点でJMPer’s Meetingを開催する部屋の半面を使う予定で,スクリーンが見にくい場所を除外すると机は18個くらいとのことなので,最大で36名といったところでしょうか.定員の都合があるので,JMPer’s Meetingのように一般募集はかけず,SASの営業さんから興味を持って頂けそうなお客さんに直接アナウンスしてもらいました.今回は製造業(おそらく電機系)に限定しましたが,タイミング的にすべての会社を回るのは無理ですし,それぞれの会社の窓口から下に降りていないかもしれません.ですから,もしも参加したいけれど,声が掛かってないという方がいらっしゃいましたら,どうぞコメント欄でご連絡ください.もう定員は埋まったようにも聞いていますが,数名であればなんとかします.実際,ブログ経由でも参加希望頂いていたので,その方にも参加していただくことにしています.非公開セミナーなので,ここに日時等はかけませんので,連絡いただければを追ってお返事します.JMP正規ユーザで本書購入者限定のセミナーですが,今回オーム社に協賛していただけて,この機会に本書を書店価格よりも安く購入できるようになっていることもお知らせてしておきます.
当初,もっと小規模に数名でやろうと思っていたのですが,思いがけず大きいセミナーになってしまいました.個人的にはJMP初心者もWelcomeなのですが,背後に回ってJMP操作を一人一人見て差し上げることは困難になったため,JMPに初めて触るような入門者を想定した第1講はセミナーから省きました.その上で,ある程度JMP操作を習得しているJMP初心者を対象に,第2講から第4講までをフォローすることをメインとして,MCDAアドインを使った第5講は時間の関係で割愛します.本当は第5講こそフォローアップが必要かと思うのですが,色々なレベルの方がいらっしゃると聞いていますので,次の機会に回します.今後こそ少人数であのガラス張りの部屋でやりたいですね.
セミナーで思い出したのですが,最近読んだ,松沢哲郎(2018)『分かちあう心の進化』岩波科学ライブラリー,によれば,現代でもアーミッシュの集落ではワンルームスクールがあることを知りました.ワンルームスクールとは『赤毛のアン』を読まれた方ならば,アンの通っていた学校のようなものといえばお分かりでしょう.実はわたしは『赤毛のアン』のファンでして,わざわざPEI(プリンス・エドワード・アイランド)という物語の舞台となった,作者であるルーシー・モード・モンゴメリの故郷まで旅したことがあります.そこで,再現された当時の教室なども見学したのでイメージが浮かびます.数年前になりますが,NHK連続テレビ小説「花子とアン」は戦時中に『赤毛のアン』を翻訳した村岡花子の生涯をモデルにした物語でした.実は自宅にTVはないのですが,出張などでホテルに宿泊した際には楽しみに見ていたことを思い出します.
さて,ワンルームスクールの場合,年齢の異なる生徒が一つのクラスに集まって学ぶという寺子屋スタイルだけでなく,先生はその学校を卒業した生徒が代々先生になるということに特徴があります.上記の本には次のように授業の様子が描写されています.
「先生が一年生に教えているとき,6年生が2年生のめんどうをみます.5年生が3年生を教え,4年生は自習している.」
ワンルームスクールは企業教育の一つの形態でもあります.専任の講師を抱える大企業もありますが,ほとんどの会社では一部の技術者が先生になって後輩の技術者を教えています.これを一歩進めて,生徒としての技術者が互いに教えあうという環境が「技能」を身につけるにはとても有効と考えています.その昔,雑誌で成蹊大学の塩澤先生が,米国では技能を身につけるためには,"See one, Do one and Teach one."が大切だと言われていると書かれていました.(もしかしたら英語はそのものではないかもしれませんが,そのような意味でした.)講師としてのわたしは生徒に技能(例えばJMPの操作)を見せることはできますし,実習としてやってもらうこともできます.しかしながら生徒が教える機会を作るのがなかなか難しいのです.そこで現実的な解として,生徒同士が教えあう機会として事例検討会を設けたりしています.
本日はいろいろと所用がありまして,短いですがここまでとします.それではまた.

2018年03月31日

JMP14対応のMCDAアドインについて

先日まで検証していたのですが,本書の例題の範囲では少なくとも動作に問題はないようですので,JMP14に対応したMCDAアドインを一週間後の4月7日の受付分からリリースします.整理しておきますと,現時点でMCDAアドインには三つのバージョンがあります.書籍出版と同時にリリースした「MCDA20170821.jmpaddin」が最初です.その後に,私のSUMMITでの発表のために一部の処理を改良していただいた「MCDA20171101.jmpaddin」が続き,今回JMP14対応の「MCDA20180214.jmpaddin」となります.今後アドインのGUIの改良や新機能の追加なども考えてはいますが,この三つのバージョンの機能はほぼ同じですので,2017年のリリースのものを旧バージョン,今回リリースするものを新バージョンと以下で呼びます.
念のため補足しておきますと,使用しているJMPのバージョンによって以下のオプションがあります.
JMP12以前
MCDAアドインはサポートされていません.
JMP12
現在お持ちの旧バージョンのアドインをそのままお使い下さい.JMP14対応版は動作しません.JMP12に対するMCDAアドインの提供はこれで打ち切ります.
JMP13
新旧どちらのバージョンでもお使いいただけます.既にアドインをお持ちであれば,新バージョンにアップデートする必要はありません.
JMP14(トライアル版を含む)
JMP14では新バージョン「MCDA20180214.jmpaddin」にアップデートしていただく必要があります.MCDAアドインの申し込みページからフォームに入力して再度お申し込みください.(SAS社のサイトに飛びますのでご注意ください.)上述のように一週間後の4月7日の受付分から最新版の配布を開始します.アップデートはアドインをダブルクリックすれば上書きするかを聞いてくるので『OK』を押してください.
今回Mac版のJMP Pro 14.0.0で検証しましたので,WINDOWS環境やJMP Stdでの検証はできていません.継続してこれらの環境で検証をしていきますが,何かしら問題を見つけられたかたはご一報いただけると大変助かります.
今回の検証でいくつか本書の内容に修正すべきところが見つかりました.本書の図版や結果はMCDAアドインの開発版を使っているため,一部の結果が正式に配布したアドインによるものと異なっています.解の導出手順等には違いはありませんので,本文の数値は参考に留めていただければと思います.混乱を招いてしまい申し訳ございません.上記の詳細については,あらためて「お詫びと訂正」のカテゴリーに明日投稿します.
MCDAアドインは使いこなせれば非常に強力なツールなのですが,本書の説明はページ数の制約のため急ぎ足になっていますし,上記のような問題もあります.それを補足する意味でも,かねてから予告していますように「統計的問題解決セミナー」を開催しますのでしばしお待ちください.それではまた明日.
タグ:JMP