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2018年12月22日

100回目

気がつけば100回目の投稿です.ここを訪れていただいている皆様に感謝いたします.そもそも『JMPではじめる統計的問題解決入門』のサポートブログとして始めたので,ここまで続くとは思ってもみませんでした.書きたいことがそれほどあるわけでもないのですが,継続すること目指しました.毎週土曜日に書くと決めたのは,継続しやすいからです.不定期にするとどうしても途切れてしまうものです.特に無理をしているわけではないのですが,なんとか続いていているので我ながら感心しています.
ボツにした原稿を掲載したり,頂いたいご質問にお答えするなどの間をその週に読んだ本やニュースについての駄文でつなぐというスタイルが固定してきてからは,土曜日の朝,目覚めると「さて今日は何を書こうか」などと考えるようになりました.時間はあまりかけられないことも多いので,読み返すと文章が荒削りであったり,時としてロジックがおかしかったりする点も読み返すと見つけること珍しくありませんが,基本はブログという日記なので自分ではこれでよしとしています.
ここのところ『統計的問題解決入門』と関係ない話ばかりで恐縮していますが,本日は二つのお知らせがあります.一つは本書が重版になったことです.ありがたいことで,皆様はもちろん関係者一同に感謝します.本来はもう少し早くお話ししても良かったのですが,ここを訪れていただいている皆様は本書を既に購入してくださった方が多いと思うので,重要な情報ではありませんので.
とはいえ,これから本書を購入してくださる方もいるかもしれません.DSJ2018で私の前の座席に座っていたH社の女性のかたや,口頭発表されたのでお名前を出してしまいますが,筑波メディカルセンターの上條先生にも「初版のミスを訂正した重版がもうすぐ出るのでそれまでお待ちください」とお話ししていましたが,改めてご報告しますと,12月5日に重版出来(じゅうはんしゅったい)となりました.
いつ頃書店に並ぶかというと,一般書店では第1刷の在庫が残っているかぎり第2刷は入荷しないそうなので不明です.Amazonでも最近在庫が切れていたのは重版の影響もあるのかもしれませんが,今オーダーすると第2刷が手元に届くのかは不明です.確実に第2刷を入手したい場合はオーム社の直販をご利用ください.もしもオーム社の直販を利用されるのでしたならば,著者割引きも効くようですので,ブロクのコメント欄でご連絡いただければと思います.
実は昨日重版が手元に届いたばかりなので,重版での訂正箇所は来週のブログで公開します.既にこのブログでも明らかな間違いは訂正を投稿していますが,その他にも補足した部分があるので,本書をご購入いただいた方にも今しばらくお待ちください.

もう一つのご報告は,次回のJMPer’s Meetingでの講演が決まったことです.先のDSJ2018(以下Summit)で登壇したジャパンセミコンダクターの坂本さんにじっくりとお話しいただくという企画なのですが,わたしもその前座にお話しすることになりました.ジャパンセミコンダクターという会社はご存知ない方も多いかもしれませんが,東芝の壮絶な社会実験の果てに大分工場からジャパンセミコンダクターへと独立した会社です.リニアラインセンサーやアナログ半導体などの多様な製品を生産していて,現在ではおよそ3割が車載製品です.
さて,例年のSummitでは口頭発表は25分枠と50分枠があったのですが,今年は全てを25分枠に統一しました.この変更は発表の申し込み後に決めたことなので,50分枠で申し込まれた方には発表を25分へ短縮するという無理をお願いして,申し訳なかったと思っています.コミッティのメンバーとしてこの場でもお詫びいたします.とはいえ,できるだけ多くの方に発表していただくための措置なので,皆様快く了解くださりました. ですが,やはり話し足りないという方もいらっしゃって,そういう方々にはJMPer’s Meetingの場で時間をとってお話しいただくという場を提供いただけることになりました.坂本さんの発表(半導体デバイスにおける特性分析及び動特性評価とその最適化について)も内容を切り詰めるのに苦労したようで,後半のJMPのデモも端折らなければなりませんでしたが,今回はデモを交えて話してもらえそうです.今回の坂本さんの発表が第一弾ですが,次回以降も他の講演者のお話しをじっくり聴ける機会が続くようです.
Summitでの坂本さんの発表は実験計画の事例としてかなり実務に踏み込んだ内容でしたので,他の製造業の参加者にも好評だったと聞いています.Summtに参加できなくて聞き逃した方には良い機会ですね.わたしは,というと前座として坂本さんの事例で使ったMCDAアドインについてお話しします.本書の第5講についてのセミナーはいつか開催したいと思っておりますが,まずはMCDAアドインとはどういうものなのか知りたいという方はぜひご参加ください.90分程度の時間をいただいていますので,実験計画における動特性設計やロバスト設計の意義などから初めて,そのためのツールしてMCDAアドインを紹介するという流れを考えています.
日時ですが,まだオープンになっていないのをこの場でリークするのはまずいかもしれませんが,とりあえず2月22日(金)の午後は空けておいてくださいとだけ口を滑らせます.講演後にはお茶とお菓子でネットワーク作りの場も設けますので,皆様とお話しできるのを楽しみにしています.
それではまた来週.

2018年08月18日

フォローアップセミナーのフォローアップ

先日のフォローアップセミナーには,暑い中での開催にも関わらず多くの方に参加して頂きました.この場であらためて感謝いたします.今回は読者限定セミナーという性格から先着順にはしたくなかったので,SAS社の営業さんから開催案内をしてもらうことにしました.このためか,蓋を開けてみれば予想よりも業界が偏ってしまいました.今後,同じセミナーを別の分野の皆さん対象に広げていく予定ですので,その機会があればぜひおいで下さい.それと第5講を対象とした今回の続きのセミナーは必ずやります.今度はもっとゆっくり時間を掛けて,懇親会の場で公開事例相談などをやるという案も出ていますので,実現したらお互い有意義なイベントになりそうです.
セミナー後に,当日使用したファイルを社内で配布してもよいかというお問い合わせをいただきましたが,本書購入者限定で(面倒おかけして恐縮ですが)個々にオーム社のサイトからダウンロードして頂くというサポートファイルと同じ扱いでお願いいたします.但し,第3講で使用したファイルは,当日お話ししたように没原稿のためのファイルなのでどこにもアップロードされていません.そこで今回のセミナーに参加できなかった方でご希望の方は連絡していただければ直接ファイルをお送りします.
当日使用したパワーポイントファイルを復習のために配布してほしいというお問い合わせもいただきました.本書のフォローアップセミナーということでテキスト持参で参加していただいているので,そもそも配布を資料はないはずだったのです.ところが,前日になって急遽,本書のドラフト段階で没にした内容をお話ししようと思い立ち,結果として第3講では配布資料を用意したほうが良かったかもしれません.とはいえ,私がセミナーで使っているスライドはAppleのKeynoteで作成しているので,そもそもMacユーザーでなければ開くことはできませんし,クラウド上で作業している関係で,私のMacでなければ開ないように暗号化されているのでそのまま配布しても役に立ちません.復習したいというかたがいらっしゃいましたら,コメントでお知らせください,何らかの方法を検討します.
ただ,当日の資料そのものは既に消去してしまっています.わたしはこのようなセミナーは一期一会のものであるべきと考えていて,資料の使い回しはできるだけしないようにしています.もちろん,一から作成するというわけではなく,ストックしているスライドから受講者の顔を思い浮かべてそれに見合うスライドを選択して,一つにまとめてから加筆・修正を加えています.そもそもパワーポイントが使いこなせない性質なので,いろいろと工夫して今のような流儀に落ち着きました.パワーポイントについてはいろいろと思うところあり,やはり没にした原稿の「ひとやすみ」にも書いた記憶があるので,そのうちブログに掲載します.
さて,セミナー講師の経験からわかるのですが,今回のセミナーでは皆様熱心に聞いてくださりました.一澤帆布のことをお話しした際に女性の方だったと思うのですが,「いい言葉だな」という感想を言ってくださったことが嬉しかったです.この場で改めて紹介しますが,一澤帆布というのは京都の有名な帆布鞄の老舗で,そこのHPに「私たちの工房には製造マニュアルがありません。製造マニュアルに頼ると、人の知恵と工夫が生まれないからです。」と書かれているのです.実戦ではマニュアルは役に立たないどころか,技術者の熱意をスポイルするというわたしの考えに合致するものです.
本書では「問題解決の手引き」と称したこともあって(注意深く抽象的には書きましたけれど)問題解決のマニュアル的な捉えたかをする人もいるので,この点はフォローアップセミナーではぜひ強調しようと思っていました.斉藤一の言葉も紹介しました.斎藤一をご存知の方が何名かいらっしゃいましたが,新選組の三番組組長で剣の腕は沖田総司と双璧をなし,永倉新八をして「斎藤は無敵の剣」と語らしめたという人物です.明治政府の人材の薄さ故か懐の広さ故かはわかりませんが,かつての仇とはいえ彼は後年警視庁で警部にまで重用されるのですが,真剣での斬り合いで語ったと言う言葉が残っています.「どうもこの真剣での斬り合いというものは,敵がこう斬りこんで来たら,それをこう払っておいて,そのすきにこう斬りこんで行くなどという事は出来るものではなく,夢中になって斬り合うのです.」司馬遼太郎の新撰組血風録が好きなわたしのセミナーではよく近藤勇などが出てきます.
誤解の無いように補足しますとマニュアルがダメだ不要だと言っているわけでは無いのです.マニュアルはその背後にある考えを理解せずに使うべきでは無いという意見です.また,背後にある考えを理解しないうちはマニュアルは書くべきでは無いということです.この話は後日することにして,本日はここまで.それでは.

2018年07月07日

フォローアップセミナー

以前この場でお知らせしたと記憶しているのですが,「統計的問題解決入門」のフォローアップセミナーを開催します.PCを持参していただくセミナーなので,3人がけの机一つに最大2名とした都合で定員が限られています.現時点でJMPer’s Meetingを開催する部屋の半面を使う予定で,スクリーンが見にくい場所を除外すると机は18個くらいとのことなので,最大で36名といったところでしょうか.定員の都合があるので,JMPer’s Meetingのように一般募集はかけず,SASの営業さんから興味を持って頂けそうなお客さんに直接アナウンスしてもらいました.今回は製造業(おそらく電機系)に限定しましたが,タイミング的にすべての会社を回るのは無理ですし,それぞれの会社の窓口から下に降りていないかもしれません.ですから,もしも参加したいけれど,声が掛かってないという方がいらっしゃいましたら,どうぞコメント欄でご連絡ください.もう定員は埋まったようにも聞いていますが,数名であればなんとかします.実際,ブログ経由でも参加希望頂いていたので,その方にも参加していただくことにしています.非公開セミナーなので,ここに日時等はかけませんので,連絡いただければを追ってお返事します.JMP正規ユーザで本書購入者限定のセミナーですが,今回オーム社に協賛していただけて,この機会に本書を書店価格よりも安く購入できるようになっていることもお知らせてしておきます.
当初,もっと小規模に数名でやろうと思っていたのですが,思いがけず大きいセミナーになってしまいました.個人的にはJMP初心者もWelcomeなのですが,背後に回ってJMP操作を一人一人見て差し上げることは困難になったため,JMPに初めて触るような入門者を想定した第1講はセミナーから省きました.その上で,ある程度JMP操作を習得しているJMP初心者を対象に,第2講から第4講までをフォローすることをメインとして,MCDAアドインを使った第5講は時間の関係で割愛します.本当は第5講こそフォローアップが必要かと思うのですが,色々なレベルの方がいらっしゃると聞いていますので,次の機会に回します.今後こそ少人数であのガラス張りの部屋でやりたいですね.
セミナーで思い出したのですが,最近読んだ,松沢哲郎(2018)『分かちあう心の進化』岩波科学ライブラリー,によれば,現代でもアーミッシュの集落ではワンルームスクールがあることを知りました.ワンルームスクールとは『赤毛のアン』を読まれた方ならば,アンの通っていた学校のようなものといえばお分かりでしょう.実はわたしは『赤毛のアン』のファンでして,わざわざPEI(プリンス・エドワード・アイランド)という物語の舞台となった,作者であるルーシー・モード・モンゴメリの故郷まで旅したことがあります.そこで,再現された当時の教室なども見学したのでイメージが浮かびます.数年前になりますが,NHK連続テレビ小説「花子とアン」は戦時中に『赤毛のアン』を翻訳した村岡花子の生涯をモデルにした物語でした.実は自宅にTVはないのですが,出張などでホテルに宿泊した際には楽しみに見ていたことを思い出します.
さて,ワンルームスクールの場合,年齢の異なる生徒が一つのクラスに集まって学ぶという寺子屋スタイルだけでなく,先生はその学校を卒業した生徒が代々先生になるということに特徴があります.上記の本には次のように授業の様子が描写されています.
「先生が一年生に教えているとき,6年生が2年生のめんどうをみます.5年生が3年生を教え,4年生は自習している.」
ワンルームスクールは企業教育の一つの形態でもあります.専任の講師を抱える大企業もありますが,ほとんどの会社では一部の技術者が先生になって後輩の技術者を教えています.これを一歩進めて,生徒としての技術者が互いに教えあうという環境が「技能」を身につけるにはとても有効と考えています.その昔,雑誌で成蹊大学の塩澤先生が,米国では技能を身につけるためには,"See one, Do one and Teach one."が大切だと言われていると書かれていました.(もしかしたら英語はそのものではないかもしれませんが,そのような意味でした.)講師としてのわたしは生徒に技能(例えばJMPの操作)を見せることはできますし,実習としてやってもらうこともできます.しかしながら生徒が教える機会を作るのがなかなか難しいのです.そこで現実的な解として,生徒同士が教えあう機会として事例検討会を設けたりしています.
本日はいろいろと所用がありまして,短いですがここまでとします.それではまた.